晴走雨読という言葉が好きだ。
語源は、晴耕雨読という宮沢賢治の言葉にあるようなのだが、ランナーや自転車乗りの本読みはそんな言葉にもじり変えて、使っている。
久しぶりに連休をきちんとつなげて撮ろうと思って工面した。
3日間の休日は、札幌はまだ、雪。暖かくなって乗り始めた自転車もまだ長距離を走るには風が冷たい。
天気も悪いし、外に出る気分でもないな。と思って三連休はどこかへ旅することもなく「晴走雨読」にならって、おこもりをすることに決めた。
でもさすがに3日も外にでないというのは、不健康なもので、「美味しいカフェご飯をしよう」という小さなこの3日間のテーマを決めていた。
パンケーキ
実は、はやりのパンケーキだが、甘いものがあまり得意でないものでカフェにいってもケーキセットを頼まない。
カフェインで夜目が冴えすぎるのが苦手で珈琲も嫌いではないが、あまり飲まないようにしている。
元来の出不精なので、ラーメン、スープカレー、カフェなどの食べ歩きはあまり強くない。
のに、カフェに行こうと思ったのは、長らく札幌にいながら食べあるきを趣味にしてこなかった反動か、ついに時間を持て余し気味な大人になったからなのか。
そんな「非甘味系・非食べ歩き女子」の私が「あのふわふわした見た目・・・。あの食感にもふぅん・・・。とやられたい」と思ってしまっていた。
よし!パンケーキ!と決めたからには、自宅から行きやすい中で一番美味しそうな店を選ぶ。
札幌 紫陽花珈琲
札幌円山、行くまでもスープカレーのsuageとか、高級家具店のカンディハウスとか、「さすが円山」なお店が途中に並ぶ。
現地に着くと、「パンケーキ以外のフードメニューはやっておりません」との張り紙があった。
こちらとて、パンケーキを目指して自転車に不向きな円山の坂道を自転車でヒーコラやってきたのだ。「パンケーキ以外注文するつもりはないよ。どんと来たまえ。」と店内に入ると、なんと、パンケーキの注文は60分待ちとのこと。
パンケーキ人気すごいな・・・。と思いつつ、フードメニューにあったキッシュやオムライスがすでに過去の産物とかしていることがどこか寂しかった。
そもそも、甘党でなくても、お茶派でなくてもゆったりと雑誌を読んで、いい本と語らうためにカフェは好きである。
甘味を注文できないので、ランチをできるカフェはついで長居ができるので、ありがたい。
紫陽花珈琲は残念ながら、パンケーキ目当てに来たからいいけれど、パンケーキ苦手族がカフェに近づきにくい。昨今のカフェだった・・・。
あと、カフェに一言申したいのは、飲食店は「適正な提供量」というものを大切にしてほしいな、と思った。
一口目はとっても美味しくいただいたのだが、3枚もあったパンケーキは2枚目以降が私には苦痛だった。
これが、ケーキだったら一枚の量で提供されているだろうに、なぜかパンケーキは3枚が一つのセットになっているので、食べきれないのだ。
飲食店だからという理由ではなく、調理されたものを食べきらないというのが、大嫌いだ。
もちろん、客単価もあるし、カフェ側の営業事情はわかるのだけれど、そもそも飲食店である以上、最低限の「適正な量を提供して、お客様を食を通して満足させる」という矜持は守ってほしいな、と思った。
美味しかったです。
でも、少量を頼めなかったおかげで、そのあと4時間糖分過多になって、気分が悪くなりました。
胃薬を飲みました。
糖分過多で気持ちが悪いというのは、血糖値が上昇しすぎて、すい臓からインスリンがでている体の反応だそうです。
気分が悪くなるくらいの甘味量ってどれくらいだったのだろう・・・。
あと、カフェでパンケーキというルートにはそもそもが、カフェ=食事というお店を全体的に少なくしている文化になっている。と思います。
純喫茶系はカレーとスパゲッティだけだから、いろんなお店ごとの個性のあるカフェ飯がすたれつつあることが寂しいです。
こんなことを考えるより、自分が適切な量を選んで食べていれば、(パンケーキを一枚だけ食べてやめておけば)、こんなことにはならなかったのだな~と思ったけど、初体験につき、適正量なんてわかるわけもなかったのです。
矜持のある店で食事がしたい。紫陽花珈琲にはもう行かないな、と思ったのであった。