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札幌珍スポット:坂ビスケットのレトロスペース坂会館がカオスだった 

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札幌珍スポット

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思いつく限り羅列するなら、

 

真駒内滝野霊園のモアイ像

・ラベンダー畑の中の頭大仏

 

・・・2つしかなかった。

 

きちんとした場所だけど、遊び方次第で、「北海道開拓の村」なんかも別世界感

が味わえると思う。珍スポット巡りをそんなにしているわけではないのだけど、珍スポット感というのは、想像を超える別世界感がそこにあるかどうか、じゃないだろうか。

 

坂ビスケット

 

札幌の人なら「坂ビスケット」というのは、知っている人が多いのだろうか。

ちなみに、30代の私はスーパーでみたことはあるけど、世代ではない。

 

50〜60代が子供の頃に食べていたようなパッケージ。

 

おそらく西区出身の人の方は、

直売所・兼 「レトロスペース坂会館」という奇妙なスポットをご存知だろう。

 

私がレトロスペースの存在を知ったのは、今から3年前。

 

中野区在住の日本語ペラッペラなスイス女子が、「ここの近くにあるんだけど、知ってる?」と目をキラッキラさせながら話していたことに始まる。そして、日本に初来日した白髪の両親を札幌旅行に連れてきて、そこへ一緒にいくのだと言った。

 

当時は、まったくその存在も知らず、ただ近くを通るたびに日曜日だったせいもあるのかもしれないが、ほとんどしまっていたので、ふらりと立ち寄ることもなく3年がたったのだった。

 

レトロスペース坂会館

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要はレトロスペースは、を坂館長(坂ビスケット2代目?)が昭和のレトログッズを集めたところ。のようだった。

 

時々、子供無料のジンギスカンイベントや、講演会、琵琶演奏などもやっているらしい。なんだかとっても、個人の趣味で成り立っているような場所のようで、足を向けることも憚られながら、でもずっといつか行って見たいと思わせるような想像が広がるのだった。

 

そんな時、無声映画のイベントがあったので、足を向けてみた。

 

入り口からしてカオス

 

はっきり言って、外側からはそのカオス感はわからない。

レトロな世界へ連れて行ってくれるワクワク感しか湧いてこない。

 

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ただ一歩、足を踏み入れると正直、ちょっと後悔をする。

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どうしよう、日本の無声映画が800円で札幌で見れるというとても貴重な体験は嬉しいので、それにきてみたのだが。。。。入り口をすぐ入るとそこに並ぶのは、緊縛りかちゃんなのだ。

 

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個人のおじさんが、てか、札幌の一経営者が趣味で集めた昭和レトロと思っていたのに、密かでもなんでもなく、おおっぴろげに緊縛研究と趣味の結果の世界が目の前に広がった。

 

ここ。。。。やばい。

 

しかも、秘宝館にいきます!と意気込んできたならまだしも、昭和レトロを見に来たら、これ、なので、奥へいくの少しためらう。

 

ちなみに、北海道喜茂別町にも昔の小学校を改装して、レトログッズを並べた資料館があるのだけど、そこは、列車系とか、おもちゃ系とか、レコードとか、が並べられているので、変態感が一切ない。

 

坂館長には、申し訳ないが、ここは、変態でカオスな場所だった。

 

普通なレトログッズも並ぶ。

 

このソフトビニルのオレンジの床なんて、おばあちゃんちのモダンなたち流しを思わせてほっこりする。

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戦時品ぽいコレクションもあったし、雑誌とかもあったので、実際に価値あるコレクションも多いのだろう。

 

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値段がつきそうなペコちゃんだって、普通に陳列されているし、埃っぽくなく館内は物のひしめきはすごいけれど、見ていて飽きない。

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ばあちゃん家にもあった、ちびくろキャラコーナーがあったり、

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アイヌこけしとか、ジンギスカン鍋とか、文化を感じる。

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まだ、平成の文化ですが、すでにレトロ館入りのこちら。

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使用済みのものしかなかったのであろう洗剤さんたち。

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ランジェリーの歴史コーナー?タグがついていなさそうなのが、ドキドキする。

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ちなみに、奥のお部屋で坂館長らしきお爺様は、テレビ局のディレクターさんとお話し中だった。どうして、館長だとわかったのかといえば、顔出しの書籍がしっかり館内二陳列されていたから。

 

話をきいてみたいような、深入りしたくないような、不思議な気持ち。

 

ちなみに、時間の都合で無声映画を見る時間がなくて、入り口の緊縛りかちゃんシリーズに衝撃を受けた私は、一度きたらもうしばらく来ないという緊張を胸に館内を回った。

 

なにが、ショッキングって子供用健康食品ぽそうな坂ビスケットの会社が、人間の欲にまみれまくったカオスな世界観を横におおっぴろげにしていることだ。

 

終わりに

 

中野在住のスイス女子は、白髪の品の良さそうだったあの、初来日の両親をここに連れて行ったのだろうか。

 

一週間くらいの長期の札幌滞在だったし、歩いていける距離の部屋にとまっていたので、雨の日にでもきっと行ったのだろう。

 

その時、両親は何を思ったんだろう。東洋のエロティシズムと緊縛文化がチラ見えするこのレトロ博物館に何を思ったんだろう。よく考えてみれば、あやとり以上に組紐以上に精巧な紐縛りに、日本の技巧を思ったかもしれない。

 

私の簡単なアイヌに関するお話を聞いて、知識欲が満たされて風だった博識風な老夫婦は、坂館長の話をきけたのだろうか。スイス女子は日本語がとても上手だったので、きっとその背景を聞けたに違いない。

 

私には、またここを訪れる度胸が、ない。というか、これからもないままだと思う。

 

ちなみに、坂会館レトロスーペースは入館料が無料で、奥のビスケット売り場でビスケットを買うだけでいいという完全なる坂館長の善意運営の元、成り立っている。

 

札幌で異世界を味わいたくなったら、ぜひ。