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【旅日記】東海道五十三次:歩き旅:8日目

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東海道五十三次

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2020年1月17日 現在進行中!!

東海道通算8日目 富士市静岡県清水区 江尻宿 

くもり 10度~1

 

本日のルート

富士市9.2km~蒲原宿~4.2km~由比宿~9.2km~興津宿~5km ~江尻宿 total 18.6km

本日の歩行数:45,674歩

江戸日本橋から通算170kmくらい

 

 

旅の思い出

 

 

昨日ほどの寝坊はしなかった。朝7時には、歩き始める。

 

この地方には、常夜燈がまだ史跡としてのこされている、180年近く前の常夜燈がコンクリで補強されながら残っている。180年前って、札幌で行ったら、まだ文明が来る前の話だ。こういうところがみえるのが、内地の旅の面白いところ。

 

この辺りから、東海道のルートサインをみかけるようになった。

 

蒲原は平成11年頃に、市町村合併によって、静岡市に飲まれたのだが、その前から古い建築物の保存に取り組んでいた。

 

ここにきて、古い宿場町、旧東海道を歩くのが楽しい。

歩行速度はとても遅い。だから、「寄り道上等!」と言いながらも、立ち寄る場所を絞る必要が出てくる。

 

けれど、インテリアコーディネーターとして、絶対に立ち寄りたい「国内旅行史上最高」の建築物にであった。

 

旧五十嵐歯科医院だ。江戸時代から続く町屋を大正期に、外観を洋風にリノベして、中は和風のままにのこしたという旧五十嵐歯科医院は、入場料無料ながらも、洋風*和風ミックスの宿としては、過去最強に勉強になる場所だった。

 

先日の金沢観光といい、築15~20年の和室のある戸建てをメインにしていたインテリアコーディネーターとしては、「和モダン」建築はとても勉強になる。

 

そして、こちらの建物は、非常にセンスのすぐれた方によってリノベされたことが、人目にわかる建物だった。

 

こちらは、多くは語らない。ただただ、これほどまでに美しく、洋風と和風がミックスされた建物は私は他に知らない。

 

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今まで、「自分で家を持ったらこんな風にしたい」と思ったことがないのだけれど、私はこんな家に住みたいな、と思った。

 

富士山ではなく、静岡を売り込もうとするときに、静岡市蒲原町を合併して大正解だった。立ち寄り場、そして、こちらの建物に常駐する地元の方のお話を聞いた感想だが、元の蒲原町の方々が古い建築物の保存に非常に尽力されていたことがわかる。

 

そして、東海道を徒歩旅で楽しむものには、これ以上の楽しみは他にない。

 

安政から続く蒲原宿、最古の旅籠屋が今にも残り、3.11震災を生きのこったというその建物のの二階煮上がらせていただいて伺った話はとても貴重なものだった。

 

例えば、向かい側に残る本陣の街道側の2階部分には、窓がない。それは、殿様やくらいの高い方が止まる本陣において、上から見下げることのないように、という配慮が建築になされていたというのだ。

 

明治に鉄道が発達して、江戸期に徒歩旅がすべての手段だった街道が廃れた事実がある。時代は移り変わり、鉄道>車>高速道路 と文化が変わっていったが、こちらの本陣にも明治天皇が泊まったそうだ。けれど、地元の人で明治天皇の顔を見た人は誰もいない。誰もが、頭を垂れていたからだ。

 

また、こちらの建物は国の重要指定文化財になっていることもあり、二階に上がるとその歪みはより克明にわかるのだけれど、窓の歪みすら直されて、今も建物が維持されていた。

 

そんなこともあり、蒲原宿で、寄り道をしすぎてしまった。

 

由比宿も同様で、見どころに溢れ、また蒲原からは静岡市の恩恵なのか、私の大好きなスタンプラリー連発で、4~5件は立ち寄ってしまった。

 

ぜひ、徒歩旅*スタンプラリーマニアがいたら、じっくり時間をとっていただきたいのだが、途中立ち寄った郵便局で、「風景印を求める方は年間でどれくらいきますか?」と声をかけたら、「立ち寄りで来られる方は、私だけで年に五人ほどでしょうか~」と言われてしまった。趣味としては、文化が腐るほどにニッチすぎる。

 

そして、事前勉強が足りずに、この後、薩った峠という幟に出くわしてしまった。前回の東海道歩きで、箱根の峠越えは経験していたが、歩き旅をすっかり舐めていた。

 

そして道中驚かされるのは、みかん・みかん・みかんの静岡みかん祭り。道行く先の民家が、いろいろなみかんを軒先で100円で放置販売しているのだ。

 

糖質制限中の身・・・。じっとこらえながら、静岡の名産品にみかんがあるなんて知らなかった。

 

のちに、地元テレビの天気予報で知ったり、蒲原で伺った話なのだが、静岡は温暖な気候で知られ、なんと年に3回しか雪が降らないという。蒲原の交流館のおばあさまと、いかに地球温暖化を身近に感じるか、なんて話をしていたのだれど、これが札幌でも静岡でも実感しているのだから、恐ろしい。

 

目の前の桜が開花していた。

 

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10年後の未来の静岡っ子は、雪を知らない子供になってしまうんじゃないだろうか。

 

札幌にいると雪があるおかげで、日本は春夏秋冬があると盲信していたけれど、静岡は違うのだな~と驚かされてた。

 

薩った峠はいうほどでもなく、楽勝。海岸と富士山のコントラストが江戸時代とさほど変わらない景観で私たちを楽しませてくれる。

 

今日は、夕方以降雨の予報だったこともあり、15時30分には、江尻宿のビジネスホテルで投宿とした。

 

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