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雇われ役員という働き方

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自分の意思でなく、会社からのオファーで役員になるということは意外とあるものなのかも、と思いました。

 

けれど、周りにはそういう人がいない環境で相談できなかったり、

会社の他の人とは環境が違うので、比較もやはり相談もできなかったり、

私も何が正解なのか?会社にもとめられることはこなしているけれど、犠牲が大きすぎたり、

あるいはそれは驕りでもとめられるだけの結果を出せているのかずっと悩んでいました。

 

会社は自分のことを評価し続けてくれていたし、考えすぎなところもあったけれど、

ちょうどいい力加減がわからなかったので、プライベートとのバランスをいつも模索していました。

 

会社から3週間離れて、もちろんそれまでにしっかり準備や管理、教育をした結果だと思うのですが、(これは自分のことだけでなく)昨年の休暇期間よりも修正もいらなければ、むしろしっかりと会社の前進が感じられたのは新人が底力がついて、飛躍し始める段階に達したのだと感じることができました。

 

つまりは、部下が育ってくれて、私自身にも俯瞰する余力ができたわけです。

 

そして、悩みは時間が解決してくれたました。

 

オーナー(株主でもある)会長と社長とイコールではなく、

どちらかというと保証はないがやはり従業員に近い位置に自分を置くと楽になります。

 

今後部下が育てば役員登用の機会も生まれます。

その可能性を、見せ続ける意味では家族でもなく古くからいるから、というだけでなく

「結果を出す人間が評価される」というその証としてそこにいる意味を感じました。

 

人から「オーナーというのは、そもそも休みとかそういう概念が違うんだよ」といわれてもずっと腑に落ちない感覚だったのですが、それはやはり「解任されない」という絶対ルールで自分の作った世界に自分がずっといれる権利が保障されているわけですから、当然ですよね。

 

一方、雇われとしてその世界にいることを認められても、株を持っていない以上は放たれる可能性のある雇われ役員からしたら安心はありません。けれど、それが従業員程度の責任とさらなる自由性のあるものと捉えられたら魅力的な立場にかわります。

 

従業員並みにやすんではいけない という責任感ゆえの固定観念に勝手に悩まされていたのですが、私の場合はありがたいところにとても身近な同じ立場の経験者がいました。

 

それが、父でした。

父も小さな会社の一地方責任者(従業員)から定年数年前に役員待遇に切り替わった人でした。忙しい時期を除いては定時で働き、時に休日出勤する姿も見ていましたが、基本的に会社員的に休みをとっていました。(だからこそ、「父が役員だった」という事実にしばらく気がついていませんでした。)

 

つまりは、従業員並みに休みを取ることは当然の権利なんだ、と思えたことでした。

 

もちろん、責任を先に果たして会社が成り立つことが前提ですが、それは自分自身がプレイヤーでい続けるということではなく、「自分がいなくても会社が回るようにする」ことでまず

 

きっとこれが、50代以上だったり引退を考える年齢ですとそういった仕組みを第一に考えられたのでしょうが、動けるからこそそういった考えになりにくいのが若手役員の思考かなと思いました。

 

ですが、30代の若手役員にはその年齢で抜擢されたということはきっと私のように中小規模の会社でここ数年のスタートアップ的な業界自体が過渡期にあるような人がいるのではないかと思いました。(同じ立場の人に会う機会がなくそういった的にあった記事も見つけられずに数年悩んできたので、この文章はそういった人に向けて書いています)

 

30代の若手役員にもとめられることは20代の次世代を引っ張り育てて、そして自分達が60代になっても食べていけるような会社の次なる展開をその若さとフットワークの軽さで作り出すことにあると思います。

 

そして、私たちの世代らしい働き方は昔の経営者たちとは違い、働き方のバランスをわきまえていることだと思います。20代はさらに働き方に対する意識が違いますし、先輩が休みを取らずに働いても魅力的な会社に見えないのではないでしょうか。

 

会長と社長と同じように休みなく働かないと評価されないかもしれない、

みんなより休まず働いていないと役員として認めてもらえないかもしれない、

そんな周りから見える自分を作り込むことに頭を抱えていたら、

考えるべきことを考える頭の余裕なんてあるはずがありません。

 

もちろん、ここ1年の間に自分よりずっと年上ですが取締役が入ってくれて、

その方が切々と仕事をこなして着実にパフォーマンスをだす様子をみたり、仕事はこなしつつ休むところは休んでいるんだろうな~と思わせてくれたことも大きかったです。

 

働き方の多様性という言葉は、自分を無理させる方向につきすすませるものではなく、それを利用して何を実現できるかに

 

生み出された余裕で会社で成長させたいことは自分がやるのではなく、他の人にやってもらうことで次に評価される世代にその御門を譲り、さらに自信も持ってもらうことで

 

そして、自分の利益になることを自分の時間で生み出すことで、会社のために働いて結果自分には何も残らないという不安を持たないようにすること。会社とは別の自分のコアを育てることで、自信をもってさらにそれがポジティブな影響を仕事にも与えること。

 

正しい精神の持ち方だと思いました。

 

もちろんこれは私自身がそうしたいと思う、私の正解なのでそれぞれの働き方には個人差があって当然ですし、一般論として「これが雇われ役員の働き方」とカテゴライズするつもりもありません。

 

ただ、そうして力を抜くことは、時間を仕事にも自分にも正しい方向につかうことなのだと、今は信じてトライしてみるのみ。