destiny is matter of choice

日々のこと、旅のこと。徒然なるままに。

ブクログ: ナナメの夕暮れ を読んだので、感想文を書いたよ。

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中二病という言葉を耳にしたことはあったけれど、若林正恭さんの 社会人大学人見知り学部卒業見込 を読んでその意味を知り、自分も中二病なのだということを知った。

 

オールナイトニッポンの過去放送を聞いたり、40代になり「おじさん」トークを潔く大人楽しんでいるオードリーに再はまりしている。

 

カンプリア宮殿やプロフェッショナルのようなドキュメンタリー番組が好きで、今や自身も「セブンルール」もMCを務める若林さん。

 

ナナメの夕暮れが売れていてそれを先日書店で見かけてきになるな~と思って、調べてみて、「この人のエッセイを読むなら時系列で読みたい」と思って、1冊目から読むことにしたのだ。

 

すでに、前評判は他の方のレビューで読んでいて、 「人見知りのネガティブモンスターが趣味を見つけて社会に柔軟に適合して成長していくのを楽しむ」読書というイメージだった。

 

それは、 社会人大学人見知り学部卒業見込 の中で1年目~4年目の中でも変化は感じられて、ネガティブに陥りそうで今もがきはじめている自分に刺さる言葉があった。

 

ざわつかない代わりにぼくのこころの真ん中には「穏やか」が横たわっている。心の健康状態は良い。だけど、空虚だ。大好きなおもちゃを取り上げられた子どものような気分だ。みんなのいう通りではあったが、みんなのいう通りの世界は面白くもなんともない。

 

そう、社会になれて、自分の社会に適合しないわがままを通すよりも、周りの望む色、形、場所に順応してトランスフォームしていくことが、大人になる、社会人になっていくということなのだと思う。

 

彼にこんなにも共感者が多いのは、 世にでる前の売れない芸人期間を「モラトリアム期間」という若林さんに 20代~仕事を転々として、30代、ようやく自分の進む道が見えてくる。という現代人は自分を重ねて共感ができるからではないかと思った。

 

そして、仕事が充実して、世間から見ると羨ましいと言われる立場や収入や仕事内容を手にするようになって、最初はがむしゃらで右も左もわからず、一つ一つにひたむきに対応するしかない。そうこうしているうちに、もともと30年弱付き合ってきて、見えてきた自分の癖が治っていくようなこともあれば、それが自分が自分たる所以だったのに、それが失われていくような寂しさもある。

 

私もまた、今どちらに進めばいいのだろう、でも先輩たちのいう先人の通ってきた道を疑いながら、少しずつ自ら経験することで理解を固めていくのだろう。それでも、やっぱり「自分」はそれに抗いたくて、でもそれを表現できずにばたつく。それを

 

みんなのいう通りではあったが、みんなのいう通りの世界は面白くもなんともない。と言い切ってしまえる強さを羨ましいと思った。