経営戦略全史
人物、時代、キーワード
1950 近代マネジメントの創生
1960 ポジショニング派 外部環境重視 儲かる市場で、儲かる立場を占めて戦う 大テイラー主義 分析・計画重視
アンゾフ・マトリクス 経験曲線 成長・シェアマトリクス(PPM) ビジネス・システム 5力分析
1980 ケイパビリティ派 内部環境重視 自社の強みで戦う 大メイヨー主義
2000 コンフィギュレーション派
アダプティブ戦略(ポジショニング+ケイパビリティ) イノベーション、試行錯誤
マイケル・ポーター(P)
ジェイ・バーニー(C)
アンゾフ・マトリクス
成長・シェアマトリクス(PPM) BCG
SWOT分析
エクセレント・カンパニー ピーターズ
近代マネジメントの始まり
テイラー
科学的管理法
1課業管理 1日の公正な仕事量
2作業研究 時間研究、動作研究
3指図票制度 使う道具、時間、作業の標準化
4段階的賃金制度 モチベーションの創出
5職能別組織 計画機能と執行機能
フォード
フォード生産システム
作業時間・動作分析~作業の標準・マニュアル化
徹底した分業化、流れ作業
メイヨー
ミュール実験:作業環境改革による離職率の改善
ホーソン実験:面接による生産性向上
人間関係論:人間関係がいいと、労働意欲が高まる
~モチベーション研究、リーダーシップ研究、カウンセリング研究、提案制度、小集団活動
フェイヨル
企業活動
1技術活動:開発、生産
2商業活動:販売、購買
3財務活動:財務 資本の到達と運用
4保全活動:人事総務 資産と従業員の保護
5会計活動:経理 棚卸し、バランスシート、コスト計算、統計
6経営活動:経営企画・管理 計画、組織化、司令、調整、統制
経営管理スステム(POCCC)
1計画 planning 将来予測や経営資源を踏まえて活動計画を立てる
2組織化 organizing 仕事にあった組織をつくり、ヒトモノカネを提供する
3司令 commanding 従業員の状況に精通し生産性最大化を図る
4調整 coordinating 諸活動のバランスとタイミングをとる
5統制 controlling フィードバックによりエラーを減らし、諸活動が計画通り実行されるようにする
14の管理原則
1分業
2権威と責任
3規律
4司令の統一
5指揮の統一
6個人利益の全体利益への従属
7公正な報酬
8集権と分権
9階層の連鎖
10秩序
11公正
12在職権の安定
13創意(イニシアチブ)
14団結心
近代マネジメントの創世
バーナード
経営者の役割
組織の成立には、共通の目的、貢献意欲、コミュニケーションの3つが必要である
企業軽々の3つの側面
1顧客の創造 企業は顧客に価値を創造するためにある
2人間的機関 企業はヒトを生産的な存在とするためにある
3社会的機関 企業は社会やコミュニティの公益をなすためにある
アンゾフ
3Sモデル:企業における意思決定
戦略strategy・組織structure・システムsystem
ギャップ分析:未来の自社の姿tobeを描き、自社の現在地asisを明確にし、その差を埋める
アンゾフ・マトリクス:製品・ミッションマトリクス:各事業の多角化方針(事業戦略)を決める
1製品・市場分野(ドメイン)と自社能力の明確化
2競争環境の特性理解
3シナジーの追求 多角化の際は、既存事業と結びつけるコトで効率があがる
4成長のベクトルの決定
競争力の源泉:既存の企業活動の中でもコアとなる強み
環境の5段階~安定・反応・先行・探求・創造
チャンドラー
組織は戦略に従う:分権化、事業部制
(事業戦略と組織戦略の関わりを解いた)
バウアー
マッキンゼー:経営と組織の問題に取り組むプロフェッショナルファーム
ジェネラル・サーベイ・アウトライン:クライアント企業の組織、プロセス、実績、予算などの効率性を定量的に測定するマニュアル
アンドルーズ
HBS:企業戦略論を中核としたビジネスポリシー授業
企業のミッションや目標など根本的なイシューにたいして、基本的なフレームワークとガイドラインを与える~外部環境分析、内部環境分析、戦略構築、実行プラン
SWOT分析
強みstrengths弱みweaknesses機会opotunities脅威threats
戦略的マーケティングプロセス:R/STP/MM/I/C
1調査reserch
2セグメンテーション・ターゲティング・ポジションstp
市場を自分が有利なように分割し、標的とする市場を決定し、競合に対してどんなさをつけるのかを決めること
3マーケティング・ミックスmm
STPを具体化するためにマーケティング手段を組み合わせる
4P:製品、価格、流通チャンネル、プロモーション
4実施implementation
5管理control
マーケティング・マネジメント~
購買行動分析、プロダクトライフサイクル戦略、競争的マーケティング戦略
PLC戦略:製品自体の栄枯盛衰のステージにあわせて、市場規模・収益性・ターゲット顧客・取るべき手法は大体決まる
(戦略は製品のステージによって決まる)
ロジャースのイノベーター理論:ユーザー5分類
競争的マーケティング戦略:市場におけるマーケットポジションにより、基本的な戦略は異なる
(戦略はプレイヤーのマーケットポジションで決まる)
ポジショニング派
BCG
ヘンダーソン BCG立ち上げ1963~
クラークソン BCG初期メンバー
経験曲線:経験が増えると、コストが下がる
市場シェア拡大のために低価格戦略をとる
ゼーコン 持続可能な成長の方程式:内部資金でいくらまでの投資ができるかを計算し、事業への投資分配の戦略に役立てる。
(事業に自信があるなら、借金を増やせ)
ロックリッジ 1969
成長・シェアマトリクス(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントPPM 、BCGマトリクス)~事業の位置付けを数値分析でき、基本事業方針と基本投資方針が図れる
PLC戦略と競争的マーケティング戦略の両軸を掛け合わせて分析ができる
スター、金のなる木、問題児、負け犬
BCGは経営戦略に
1時間:経験曲線、持続可能な成長の方程式
2競争:経験曲線、PPM
3資源分配:PPM
を持ち込むことで、企業戦略の導き出し方を助けるツールを開発・促進した。
グラック マッキンゼーの戦略サービスファーム力強化
ポーター ポジショニング派 HBS教員
(経営戦略はポジショニングの選択だ)
5力分析:外部事業環境の分析ツール(設けられる市場かの判断)
~自社にかかる圧力としての外部環境を5つの観点に分類し、ポジショニングの理解に活用する
新規参入者、競合、代替え品、買い手、供給者
戦略3類型(どのようなポジションで設けていくかの判断)
どこに優位なポジションを獲得するか、そのためにどの戦略を選択するかを明らかにする、戦略指針を策定する助け
バリューチェーン:企業の活動を5つの主活動と4つの支援活動に区分した。企業の内部環境を可視化する(ケイパビリティの掘り下げ)
ケイパビリティ派
ピーターズ エクセレント・カンパニー
43の優良企業の8つの特質
1行動の重視と迅速な意思決定
2顧客に密着し、顧客から学ぶ
4人による生産性と品質の向上
5価値観に基づく実践
6基軸事業から離れない
7単純な組織・小さな会社
8自律的現場と集権的価値共有
マッキンゼーの7S:企業の成功はハードSとソフトSからt決まるという考え方
1戦略strategy
2組織構造structure
3プロセスや制度system
4人材stass
5スキルskill
6経営スタイルstyle
7共通の価値観shared value
優良企業では戦略や指示ではなく価値観の共有によるマネジメントが行われている
ベンチマーキング:他部署、他企業のベスト・プラクティスから目標やプロセスを学ぶ
TQM total quality management ;経営戦略から品質目標、顧客満足度目標まで落とし込む
ストーク
タイムベース戦略:より早く物事を行うことで競争できると考える
時間をベースにした戦略
付加価値向上:顧客の要望から対応までの時間を短縮することで付加価値は上がる
コストダウン:あらゆるプロセスにかかる時間を短くすることでコストは下がる
ハマー リエンジニアリング革命:既存のプロセス破壊
抜本的改革を目指す
徹底的な顧客志向
中央集権ではなく、現場への権利委譲
情報システムによる組織の一体化
ハメル コア・コンピタンス
コア・コンピタンス:既存の基盤事業にこだわりながらも自社の能力に基づいた戦略を持つ
競争相手に真似されにくく、顧客が認める価値を創出でき、他事業への展開力があるもの
1。イノベーションは担当者の変更を伴う(2重のS字曲線)
2。イノベーションには5つのタイプがある
1新しい罪過、新しい品質レベルの罪過の生産
2新しい生産方法
3新しい販路・市場の開拓
4原料・半製品の新しい供給源の獲得
5新しい組織の実現
3。イノベーションには遠きな投資が必要で金融機能が重要である
4。イノベーションは経営者ではなく、起業家が担う
ターマン シリコンバレー
スタンフォード大学から始まるアントプレナー精神
スティーブンソン
HBSによるアントプレナー育成
アントプレナーシップ:今自分が握っている資源を超えて、機会を追求すること
アントプレナー論
1戦略の立て方:今の資源にとらわれず機会を追求する
2機械への対応:長期に徐々にではなく素早く対応する
3経営資源:所有するのではなく、そとから必要なだけ調達する
4組織構造:フラットに、インフォーマルなネットワークで多重に結ぶ
5報酬システム:個人でなくチーム単位で、固定ではなく儲けに応じて配分する
(投資家を説得するためのアピールはプランではなく、人だ)
センゲ 学習する組織
企業の競争優位は、個人と集団の両方の継続的学習からしか生まれ得ない
5つの構成技術
1.システム思考(System thinking)
ビジネスにおける構造的相互作用を把握する能力
2.自己マスタリー(Personal mastery)
個人が明確な目標・目的を持ち、それを更に高いレベルまで導いていく
3.メンタル・モデルの克服(Mental models)
個々人がそれぞれに抱えている固定的なイメージや考え方を必要に応じて変えていく
4.共有できるビジョンの構築(Shared vision)
個人と組織のビジョンに整合性を持たせ、誰もが共感・共有されるビジョンを構築する
5.チーム単位での学習(Team learning)
基本的な単位はチームとなるので、チームで学習が出来るようなスキルと場を養う
野中
SECIモデル:新しい知識がどのように個人と集団の中で生まれるかの循環型プロセス
S:共同化:個人が雑談を通して、暗黙知を共有する
E:表出化:個人の暗黙知を集団に形式知として広めるためにマニュアル化する
C:連結化:他の集団の形式知と組み合わせて強化する
バーニー 資源ベースの戦略論
資源=有形資産+無形資産(ブランド力)+ケイパビリティ(経営判断力)
VRIOフレームワーク:持続的な競争優位性の源泉
1経済価値value 顧客にとって価値があるか
2希少性rarity 他社は手に入れにくいのか
3模倣困難性imitability 真似しづらいか
4組織organization 資源を有効に活用できる組織か
ポジジョニング+ケイパビリティ=コンフィギュレーション
ポーター
3つのポジショニング基盤の提案
1商品・サービスの絞り込み
2顧客ニーズ
3顧客のアクセスのしやすさ
ミンツバーグ
コンフィギュレーション:企業の発展段階(発展~安定~適応~模索~革命)に応じて、戦略や組織の在り方やその組み合わせは変わる
キャプラン バランスト・スコアカード
ノートン バランスト・スコアカード
バランスト・スコアカード:財務視点だけでなく、顧客視点。内部業務プロセス視点、イノベーションと学習の視点で企業経営を4つの観点から評価する
1財務(過去)
2顧客(外部)
3業務プロセス(内部)
4イノベーションと学習(将来)
戦略に沿って、4つの視点による活動項目を数値目標や評価指標を設定し、組み上げる。それもモニタリングして、改善やスキルアップを促すことで、企業変革を推進する。
キム ブルーオーシャン
モボルニュ ブルーオーシャン
ブルーオーシャン:高付加価値の追求、低コスト追求の競争市場でのトレードオフ戦略ではなく、新しい市場コンセプトとコストを元にする競争のない市場の創出を目指す戦略。差別化とコストリーダーシップの両実現。
バリューイノベーション:新しい市場コンセプトの案出とそれを実現するケイパビリティの創造
戦略キャンバス:業界における競争要因を並べ、買い手にとって価値の高さを明らかにするチャートでブルーオーシャンの策定に活用する
ベゾス Amazon 創業
ブルーオーシャン戦略~新しいポジショニング*新しいケイパビリティ開発に注力
現代の時代背景
IPR(マッキンゼー)/デコンストラクション(BCG):企業の境界を超えた産業バリューチェーンの再構築
サプライチェーン・マネジメント:生産・調達・物流の間の分業による改善余地の隙間を埋めるべく、その一元管理かを図る
顧客関係マネジメント:CRM customer relationship management(アクセンチュア):顧客情報をデータベース化して、販促に活用する。営業+マーケティング一体化手法
現代の経営のキーワードたち
リーダーシップ
ラーニング
フューチャーセンター:幅広いステークホルダーを巻き込んだフラットで創造的な対話の場
ネット
ソーシャル
クリステンセン HBS
破壊的イノベーション:顧客志向の強い経営ほど企業を滅ぼすので、新しい顧客開拓を目指す
イノベイティブなリーダー
行動力で創造性を牽引する
5つの基本的な能力に優れ、人より時間を費やしている
1関連づける力
2質問力
3観察力
4ネットワーク力
5実験力
ゴビンダラジャン
リバース・イノベーション:発展途上国で生まれたイノベーションが世界に広がる
BOP base of pyramid:年間所得3000ドル以下の層
新中間層:被雇用者
エヴァンス
ネットにより、情報の届く範囲と情報の豊かさ(質)の両立が可能になった
グラットン
スキルがなければ正解中の労働者と競争する羽目になり低賃金で暮らすことになる
単なるジェネラリストとしての中間管理職は激減する
3つのシフト
1できれば好きなことの中で、複数の専門性を持つ
2他者とネットワークを作る
3所有と消費による満足から脱却する
ユヌス
マイクロクレジット:借りての返済能力を担保ではなく仲間力の信頼ではかる少額投資
ロス ゲーム理論
シャプレー ゲーム理論
カーン
カーンアカデミー:教育系NPO
アダプティブ戦略
ワッツ
人は現在と過去を必然と思いたがる
ハロー効果:人は結果に目がくらみ過程を忘れる
ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと~自己の過大評価を引き起こす
その対策
1過去から学ばない
2結果だけで見ない
3自分で自分を評価しない
オープン・イノベーション:一つの企業や組織の努力によらず、幅広い参加者を募って問題の解決を図る
ブライトスポット・アプローチ:良き偏差を生み出している組織の空有や努力をヒアリングし、そこから学び取る活動
対照実験:グーグルのA/Bテスト 過去に学ぶのではなく、今実際にやって見ていそこから結果を測る~試行錯誤経営~一見無駄な試行錯誤を小さく色々やってみるしかない
ハーフォード
アダプト思考:現場における試行錯誤とボトムアップとフィードバックを重視する
ブラウン IDEO
デザイン思考:良い解決策はユーザーを中心とした試行錯誤からしか生まれない
5つの循環的ステップ(EDIPT)
Empathy 理解・共感~質問、観察
Define 問題定義
Ideate アイデア出し~ブレインストーミング、オズボーンの73の質問
Prototype 試作
Test テスト
ブランク リーン・スタートアップ
スタートアップの成功極意
1顧客発見 聴く
2顧客実証 打ってみる
3顧客開拓 リーチを検証する
4組織構築 本格的に拡大する
商品開発と顧客開発に集中する
ピボット(軸を保ちながら、ビジョンに向かって変換を続ける)
リース リーン・スタートアップ
仮説検証サイクル~構築・計測・学習を回す
リーン・スタートアップ:
戦略は軸足を変えながら改善し続け、固まるまでは大勝負をしない
作業は提供価値の向上とアイデアの検証につながることだけに絞る
これらの改善検証を高速で行う
リーヴス BCG アダプティブ戦略
事業環境の5分類
シェイビング
クラシカル
ビジョナリー
サバイバル
従来の
ロングテールとは、インターネットを用いた物品販売の手法、または概念の1つであり、販売機会の少ない商品でもアイテム数を幅広く取り揃えること、または対象となる顧客の総数を増やすことで、総体としての売上げを大きくするもの